イベント情報
めざせ、子どもシェフ! - 食と農のとびっきり体験
第14回 堆肥や生ゴミ処理から美味しい野菜を!
日時 | 2022年11月27日(日) 9:30~13:00 |
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場所 | 鴨志田農園 東京都武蔵野市 |
対象 | 小学5年~高校2年生 |
定員 | 20名 |
費用 | 1,000円 |
持ち物 | 汚れても良い服装と帽子、エコバック、水筒、タオルなど |
主催 | NPO法人市民科学研究室 http://www.shiminkagaku.org/ NPO法人ポラン広場東京 |
申込み | 案内チラシをFAXするか、申込みフォームよりお申し込みください |
問合せ | NPO法人ポラン広場東京 事務局 (担当:中村) 〒198-0052 東京都青梅市長淵 4-393-11 0428-22-6821 (受付時間平日09:00~17:00)
office@polano.org |
今回は生産者さん訪問ですが畑に行く前に座学から
鴨志田農園の入口にある建物の中でスライドを見ながらまずは話をお聞きしました
園主の鴨志田純さんは、鴨志田農園の6代目ではありますが、学業を修めた後すぐは数学の先生をしていたのだそうです。ところが早くにお父さんを亡くして家業の手伝いと二足のわらじをはくことに
鴨志田農園では野菜の栽培にあたり、堆肥づくりを大切にしています。農園で使っている堆肥は深大寺植物園や近隣の出所がはっきりした落ち葉やもみがらなどを使い、農作物の安全性を確保しています。「畜糞を使って発酵が不十分だと大腸菌などの微生物が生き残り、栽培時に野菜に触れてしまうと食中毒の原因になってしまうんです」と鴨志田さん
堆肥の材料をC(炭素)N(窒素)B(微生物)M(ミネラル)分類にわけ、使い道によってその割合を変えながら配合して完熟たい肥を作っているのだそうです
また、鴨志田さんには堆肥づくりの「師匠」と仰ぐ先生がいて、その先生に習うために三重県まで通った話や「鴨志田」という苗字がきっかけでネパールの方と堆肥づくりを通して交流を持つようになった事などをお聞きしました
堆肥舎の見学から畑へ
- 近隣にあるものを使いながら取り組む土づくり
「何を食べるかで人の腸内細菌が決まるように、畑に何を与えるかで土壌細菌は決まる」と鴨志田さん。農園の20km圏内で集められるもので完熟堆肥づくりをしています、といって見せてくれた堆肥舎には毛布をかけられた堆肥が置かれていました。温度計が差してあり、冬でも発酵すると60度以上になり、病原菌や雑草の種も死滅して嫌な臭いを放つことはありません。この日も堆肥に温度計をさしてみるとすぐに50度まで上がってきました。腐敗ではなく発酵した堆肥は顔を近づけても本当に臭くありませんでした - 無駄なく食べて生ごみは堆肥へ
日本の可燃ごみの3割は生ゴミで、生ごみの95%以上は水分。その水分を化石燃料を海外から持ってきて燃やす、ってなんだかおかしなことですよね。無駄なく食べて出た生ごみは堆肥にする事ができれば海外から石油を輸入して焼却処分をする、なんてムダな事をせずに済むうえ、完熟堆肥で作った野菜はとっても美味しいんですよ、と鴨志田さん。自分の生活圏内で循環型農業をすすめています - 地域とつながって農業を続ける
鴨志田農園では、消費者が代金を前払いして定期的に農作物を受け取る契約システムを取り入れたうえで、もみ殻や米ぬか、落ち葉等で予備発酵させた床材をコンテナボックスに入れて各家庭に渡しています。そこに生ごみを入れてもらって一杯になったら農園に持ってきてもらい、二次処理をして堆肥化。その堆肥を使ってつくった野菜を届ける、というサイクルができています
大根、ルッコラ、落花生、菊芋を収穫
大根やルッコラ、落花生は土の上に顔を出しているので比較的収穫するのがやさしかったですが、コレ!と葉で見定めた大根がもう少し背の低い葉の大根とそんなにサイズが変わらなかったり、菊芋は土の中を掘り返して宝探しのようでした
収穫した野菜をムダなく使おう
今回も収穫した持ち帰った野菜で、各自が料理します。菊芋のきんぴら、大根と肉団子のスープ、しらす丼に大根おろしを添えたり、大根の葉は塩ゆでしてお浸しのようにした、とかルッコラはエノキとガーリックバター炒めにした、とみんな違ってみんな美味しくいただいた自炊の一報が入りました
講師紹介 鴨志田 純氏
三鷹市で代々続く農家の6代目。元数学教員で防災士でもあるコンポストアドバイザー
質の高い堆肥の自給性や防災機能性等を高める取り組みとして、自立分散型コンポストシステムを構築し、地域で循環型農業を営み、講演活動などにも積極的に取り組んでいます
2022年度「食育活動助成プログラム」の助成を受けています