イベント情報
めざせ、子どもシェフ! - 食と農のとびっきり体験
第4回 牛さんに会いに行こう!
日時 | 2022年06月26日(日) 10:30~13:00 |
場所 | 磯沼ミルクファーム(東京都八王子市) |
対象 | 小学5年~高校2年生 |
定員 | 20名 |
費用 | 1,000円 |
持ち物 | 汚れても良い服装と帽子、水筒、タオル、熱中症対策に必要なものなど |
主催 | NPO法人市民科学研究室 http://www.shiminkagaku.org/ NPO法人ポラン広場東京 |
申込み | 案内チラシをFAXするか、申込みフォームよりお申し込みください ※お知らせいただいた個人情報は、厳重に管理し、当プログラムに関係する手続きのみに使用します |
問合せ | NPO法人ポラン広場東京 事務局 (担当:中村) 〒198-0052 東京都青梅市長淵 4-393-11 0428-22-6821 (受付時間平日09:00~17:00)
office@polano.org |
磯沼ミルクファーム訪問
熱中症を気にしなければならないような、真夏日の快晴の中、八王子市にある磯沼ミルクファームを訪問しました
看板を見つけて敷地に入るとすぐに、放牧されている牛たちがお出迎えしてくれています
敷地内の坂道を下ると牛舎があり、磯沼さんが待っていてくれました
磯沼さんが生まれた年に、磯沼さんのお父さんが1頭の牛を飼い始めたことから始まる磯沼家の酪農の話を聞かせてくれました
牛と磯沼さんのお話
ものごころついた時から家には牛がいた
自然と牛がいる暮らしをしている中、農業に携わるべく高校と農業大学に進学し、お父さんの跡継ぎとなった磯沼さん。継ぐことを決心した時には「あぁ、これでどこも行かれないんだな、と思った」と話してくれました。生き物が相手ですから「旅行に行きたい」とか「遠出をしたい」と思っても牛は待っいてくれません。餌やり、乳しぼり、牛舎の整備etc. 毎日朝からやることはたくさんあります
そして海外の酪農を学んだ中で放牧された牛が日常に溶け込んだ生活をしている酪農家を見たのをきっかけに、アニマルウェルフェア(動物福祉)という考えのもと、牛の頭数を増やしてきたのだそうです
今牧場には何種類くらいの牛がいるでしょうか?
「現在は100頭を超える牛がいます」と磯沼さん。日本で99%を占めるホルスタインの他に、ジャージー牛、ブラウンスイス、エアーシャー、ガンジー、ミルキングショートホーンの6種類
中でもミルキングショートホーンは日本に数頭しかいないのだそうです
乳しぼり体験
お話を聞き終えてまずはエア乳しぼり。親指と人差し指で握ったら、中指から小指へ1.2.3と順番に力を加えます。イメージトレーニングを終え、手指消毒を済ませたら、乳しぼり体験です。4~5人ずつのグループに分かれて順番に搾乳室に入ります。磯沼さんが「飲むのももちろんですが、手のひらにためたら手にすりこんでみて。お肌がすべすべになるよ」と教えてもらいました。みんな恐る恐る搾った生乳をなめたり手の甲にすりこんでみたりしました
バター作り体験
全員が乳しぼりを体験した後、今度はバター作りに挑戦しました
磯沼牧場の生乳100%の生クリームが入ったビンを一生懸命振っていきます。生クリームは冷たい方が早く固まるのでがんばって!と磯沼さんに言われ、みんな真剣にビンを振りました!
班ごとに各々交代しながら振り続けると段々とビンの中で液体とバターの塊に分かれていきます
できあがったらバターをクラッカーにつけて試食。食べながら市販の生クリーム(動物性の乳脂肪分が40%以上のもの)なら家でも作ることができること、分離した水分の方はホエーや乳清と呼ばれる栄養豊富な液体でそのまま飲んだり、料理に使ったり、美容にも良いのでパックや化粧水にもなるなど色々とお話も聞きました
磯沼ミルクファームの動物福祉・循環型農業とは
アニマルウェルフェア(動物福祉)とは
家畜を狭いところにたくさん押し込めて飼育したり、ストレスを与えるような飼い方をしない畜産をアニマルウェルフェアといいます。磯沼さんの所では、狭い牛舎に縛りつけるようなことはせず、寝るときの牛舎とは別に放牧できるエリアも確保しています。また、牛舎もきれいに整えられていて匂いも軽減されています。こうやって飼うことで牛もストレスなく健康にすごせ、美味しい牛乳を私たちにわけてくれるのです
循環型農業とは
磯沼さんの所では、食品工場から出る野菜の切れ端や粕類、お豆腐屋さんのおからなどをエサとして給餌しています。また、チョコレート工場から出るカカオ豆のカラを子牛の寝床に敷いたりしています。こうして本来ならば処分されてしまうものをエサや寝床に活用することで捨ててしまうことで発生する費用やエネルギーの削減につなげています。そして牛が出した糞尿から堆肥を作り、近隣の農家さんが活用する、そうやってモノやエネルギーを無駄なく循環させていくのが循環型農業だと学びました
生れて間もない子牛の部屋はチョコレートのいい匂いで満たされていました
直売所でひと休み
ての体験を終了して解散した後、敷地内の直売所で販売しているアイスや牛乳などで一休みしたり、親子でお弁当を食べたりしました
講師紹介 磯沼 正徳(いそぬま まさのり)氏
磯沼牧場 代表
磯沼牧場二代目として農業大学卒業後に就農。オーストラリアでの研修を経て「家畜福祉」の考えを基本に牛が自由に動ける飼育を始める。牧場内にヨーグルト工房も併設し、1頭の牛の生乳のみで作る「かあさん牛の名前入りヨーグルト」を製造販売
今後も「牛と人の幸せな牧場、街の中の美味しい楽しい牧場」を目指す
2022年度「食育活動助成プログラム」の助成を受けています