イベント情報

子ども料理科学教室
第2回 野菜の甘さを生かしたクッキーづくり

日時 2015年05月17日(日)  10:00~12:00
場所 女性総合センター アイム料理実習室
東京都立川市曙町2-36-2 (JR立川駅北口徒歩5分)
対象 小学4年~中学3年生(小学3年以下と高校生は応相談)
参加費 子ども 500円  ※いずれも会場でお支払ください
持ち物 エプロン、三角巾(バンダナやキャップ)、タオル(ハンカチ)、筆記用具
主催 NPO法人市民科学研究室  http://www.shiminkagaku.org/
NPO法人ポラン広場東京
申込み 案内チラシ配布の店舗、ポラン広場の宅配窓口、またはポラン広場東京事務局に以下の事項を添えてお申込みください
参加者氏名(ふりがな)/学年・年齢/保護者氏名(ふりがな/参観の有無)/住所/TEL/mail
※お知らせいただいた個人情報は、厳重に管理し、当プログラムに関係する手続きのみに使用します
問合せ NPO法人ポラン広場東京 事務局 (担当:佐藤)
〒198-0052 東京都青梅市長淵 4-393-11
0428-22-6821 (受付時間平日09:00~17:00)
office@polano.org

私たちは日頃から、どのくらい砂糖を摂っているの?

4つのジュースの砂糖量を考える
4種類のジュースをそれぞれスポイトで同量口に入れ、「甘さ」について中に入っている砂糖の量を考えました
大半の予想は「砂糖を一番多く含んだジュースはコカ・コーラだろう」というものでしたが、結果は…

1位:66g カルピスウォーター
2位:54g コカ・コーラ
3位:44g ポカリスエット
4位:32g なっちゃん (全て500ccあたりの砂糖量)

当日、 実感としてわかるように1本6gのスティックシュガーがテーブルに置かれていましたが、多いものでは11本も入っていることがわかりました
また、実験では実際に500mlの水に砂糖66gを溶かした砂糖水が用意され、こちらも味見してみました
「こっちの方が甘ーい!」とびっくりしていると、上田先生が「これに色々なものが入ってそれぞれオレンジ味や他の味になるんだよ。食事の時にジュースを飲むと食事のカロリーの他に、ジュースのカロリーと砂糖の量も考えないとね」と教えてくれました

砂糖を入れなくても甘くなるもの…野菜が甘くなる仕組み

生のままのさつま芋とふかしたさつま芋を食べ比べ
テーブルにはそれぞれ、同じスティック状のさつま芋。片方は生のまま、もう片方はみんなが集まる前に蒸かしたもの。それぞれ食べ比べてみると同じさつま芋を切ったものなのに蒸かした方が甘い!
さつま芋を焼き芋にすると甘くなる仕組みは「熱を加えることでさつま芋の中の「デンプン」と「酵素(アミラーゼ)」が反応して甘くなるんだよ」と上田先生
石焼き芋が甘いのは比較的低温でじっくり加熱しているから。反対に、電子レンジで短時間に高温で加熱すると酵素が存分に働けず、甘みが少なくなります
玉ねぎは加熱することで辛み成分を消したり、水分を飛ばして甘みを凝縮させたりすることで甘くなります
デンプンに酵素が働いて甘くなる実験として、大根(アミラーゼを含む)とじゃが芋(すったじゃが芋からとったデンプン:片栗粉)で水飴を作るところを見せてくれました

野菜の甘さを生かしたクッキー作り

使う野菜と調理法を決める
各班で砂糖代わりに使う野菜とその調理法を考えます
[野菜]
玉ねぎ、にんじん、アスパラガス、パプリカ、カリフラワー、そら豆
[調理法]
ゆでる、焼く、蒸す、炒める
[その他の材料]
小麦粉…140g、溶きたまご…30g、菜種油…50g、塩…少々

それぞれで、焼く、茹でる、炒める、蒸すなどの調理法を試し、一番クッキーに向いている調理方法を検証しました。「油っこい」と炒めるのをやめた班もあれば、意見が分かれ、じゃんけんで決める班もありました。結果、玉ねぎ班はみじん切りで「茹でる」、カリフラワー班は乱切りで「焼く」、人参班はみじん切りで「茹でる」、アスパラガス班は「茹で」てみじん切り、パプリカ班はみじん切りで「焼く」、そら豆班は皮をむいて「焼き」、その後つぶしたものを混ぜるという調理法でクッキーを作りました

小麦粉について知る

上田先生からクイズ
Q:小麦粉ってどんな食べ物に使われてる?
A:「パン!」「うどん!」「スパゲッティー!」「ケーキ!」
元気な回答が次々と
小麦粉の種類と特長
Q:じゃあ、うどんやパンってどんな食感?
A:「んー、ふわふわ」「もちもち」「うどんはシコシコだよ」
上田先生「そう、もっちりしてるよね。このもちもちしているヒミツは<グルテン>って言うんだ」

もちもちのヒミツ、グルテンの実験
[実験1] 小麦粉をから煎りするとグルテンはどうなる?
フライパンでから煎りした小麦粉でホットケーキを作る実験を助手の先生が見せてくれました
ホットケーキの材料を混ぜるより先にから煎りされた小麦粉は、ホットケーキが焼きあがった時のような茶色をしていました。結果はなんだかぺしゃんこに
[実験2] グルテンを取り出してみよう
何もしない小麦粉と、から煎りして焦がした小麦粉をそれぞれ50gずつ用意します。どちらにも30gの水を入れて練っていきます。生地がまとまったら水道水で洗ってみると…
何もしていない小麦粉の生地の方は、白いチューインガムみたいなぷよぷよした塊が残りました。から煎りした小麦粉の生地のほうは水に溶けて何も残りません
水で練る前にから煎りした小麦粉は、熱によってグルテンの形成ができなくなっていました

小麦粉は主要穀物の中ではただひとつ、グルテンになるタンパク質を含んでいます。これは水で練っても溶けません。弾力に富んだグルテニンと粘着力が強くて伸びる性質のあるグリアジンという、ふたつのタンパク質が合体してできていますが、熱を加えるとこのふたつのタンパク質が合体できず、もちもちのヒミツはなくなってしまうことがわかりました

クッキーの完成~試食

できあがったクッキーの感想は果たして…
そして、できあがったクッキーを食べ比べ。それぞれの班と自分たちで作ったクッキーをお互いに味見して、意見を発表。できあがりは思うような仕上がりにならなかったものもありましたが、自分たちが作ったものが一番おいしいという班もあり、お互いの感想を言う子どもたちもいたり、食への興味が高まったようでした。後ろでは保護者も子どもたちの作った野菜クッキーを食べながら子どもたちに感想を伝えていました

次回の「子ども料理科学教室」は「塩が料理にとっても大切なわけ」。6月21日、同会場で行われます。参加お待ちしています

講師紹介 上田 昌文(うえだ あきふみ)氏

市民科学研究室 代表理事
市民研は暮らしの中にある科学技術“リビングサイエンス”(=生活を基点にした科学技術)という概念を手がかりに、様々な角度から「生活者にとってよりよい科学技術とは」を考え、そのアイデアを実現していこうとしています。子ども料理科学教室は、市民科学研究室が開発した科学実験と料理の技の習得を結びつける、実験しながら料理を作ることで「なぜこの調理法でうまくいくのか」を五感で探求できる新しい食育プログラムです

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