オーガニック&ナチュラル ポラン広場東京の集い2017 報告集

はじめる“ディープオーガニック”

有機農業有機農法・自然農法の定義づけに向けて
低投与型有機農業と低栄養成長型有機農業の達成に向けて

・ はじめに
NPO法人ポラン広場東京代表 神足義博
目次 contents
 
・ 開会に寄せて
NPO法人ポラン広場東京代表 神足義博
・ 第一部 講演 『有機農業の技術的な問題』
京都大学農学博士 西村和雄先生
・ 第二部 意見交換・質疑応答
 
・ おすすめレシピ
 
・ 資料
生産者アンケート/来場者アンケート/関係者アンケート
・ 参加者・協賛・寄附者一覧
 
はじめに

いま社会に、「オーガニック」は広く普及したように思われます。環境問題や食と暮らしへの意識の高まりから、環境に配慮されたエコ商品やオーガニック食品も社会に定着しつつあります
それとは別に、日本の社会にはまだあまり知られず浸透していない考えがあります。それは「ディープエコロジー」です。1973年にノルウェーの哲学者アルネ・ネスが「浅いエコロジーと深く長期的なエコロジー」として考えられたものです。人間の利益に理由づけされた環境保護保全のエコは地球の生態系を守るとしながらも現在の文明・社会を前提とした「浅いもの・シャロ―」であるとして、それに対してすべての地球生態系に配慮した変革を「ディープエコロジー」と呼称したものです

現在のオーガニックにも、深い長期的な・ディープなものと浅い・シャロ―なものがあります。有機農業の分野に関して(私見ですが、)西村和雄氏は著書『西村和雄の有機農業原論』(2015年)のなかで、前者を低投与型有機農業あるいは低栄養成長型自然農法とし、後者を多投与資材依存型有機農業というように定義されました。定義の説明および詳細はこの報告書の本文に譲りますが、そういった現状と真のオーガニックの意味を理解して、新たなオーガニックの地平に突き抜け進むことを目的に「ポラ
ン広場東京の集い2017」 が開催されました

当団体とつながりのある生産・製造・流通販売者だけでなく、オーガニックに関心を寄せられる消費生活者にもご参加いただき、総勢140名の集りのなかでディープオーガニックについての内容を深めることができました。有機農業有機農法・自然農法の現状および具体的な技術、さらには実際に取り組みをしている生産者の現状と課題など、当日の集会内容と集会前後のアンケート調査をもとに作成されたこの報告書が、真のオーガニックの達成に向けた一助となること、またこれからオーガニックをはじめる方々の参考になれば幸いです

ポラン広場東京の集いの開催および報告書発行にあたって、たくさんの方々の支援ご協力をいただきました。まずはじめに講演と監修をお引き受けくださった京都大学農学博士 西村和雄氏に厚く御礼申しあげます。また協賛ご協力をいただいた生産・製造者と関係者の方々に深く感謝申しあげます。そして、集りに来場ご参加いただいた皆様、アンケート調査にご協力いただいた皆様に今後ともご指導ご鞭撻賜りますようよろしくお願いいたします

2017年5月
特定非営利活動法人ポラン広場東京
代表 神足 義博

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